2011-03-02

かなしい夢

先週体調を崩して寝込んでた。

その時見た夢。

子猫がいて、私はメロメロになって追っている。
そこに、違う子猫が二匹転げて来た。

体の一回り大きな子猫が、小さい子猫の上に乗っていじめるので、私は、毛を指で摘んで二匹を引き離す。
簡単に離れるのだが、毛に触れると弱い電流が流れて、指先に伝わる。
なんてことない痺れだが、痛覚は長く残る。

押し潰しされた子猫は萎れた猫じゃらしになっていた。
逆立った毛を持つ小指大の虫のようなこの猫たちは、猫類では一番弱い種であり、この種の猫たちは長く生きられない。
今は元気いっぱい駆け回る大きい方も、寿命はもう何時間か先なのだ。
子猫がじゃれるのを見ていると、また小さいのをいじめていた。
その確実な悪意に、私は心を痛めていた。
こんな死に近いところにいる弱々しい生き物にも、明らかな格付けと純粋な悪意があって、一番弱い者が、虐げられるのだ。
そんな摂理に無力なくせに、私は神様のように二匹を何度も引き離す。
その度指先に一瞬のみの痛さを感じつつ。


起きて思い出しても、あまりにかなしくて、絵を描いててもしゅんとする。

体は夢に作用する。

ただ子猫たちの瞳は電流がオレンジの光でおろおろしていて綺麗やった。